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二国間関係

about japan

在イエメン日本国大使館のウエブサイトにようこそ! 

                                ご挨拶

                                                 駐イエメン共和国大使
                                                        難波 充典

在イエメン共和国日本大使館のウェブサイトにアクセスいただき、ありがとうございます。
当館のウェブサイトは、2007年12月に開設されて以来、内外の多くの方からご利用いただいております。その後、アラビア語の記述も一部加えましたので、更に利用件数が増加し、現在、一ヶ月平均で40,000件を上回るアクセスがあります。引き続き内容の充実、改善に努めたいと思いますので、率直なご意見やご要望をお寄せ下さい。

 

イエメンは、アラビア半島の南西部にある人口2,400万人のイスラム国家(国土面積は日本の1.5倍)であり、エジプトのスエズ運河に至る紅海の入り口に位置し、バーブ・アル=マンダブ海峡を挟んでアフリカ大陸とも至近の距離にあります。このため、古くから欧州、アジア、アフリカ大陸を結ぶ陸・海の貿易拠点として繁栄し、古代イエメンのことを当時のローマ人は「Arabia Felix」(幸福なアラビア)と称したと故事にあります。特に、シバ王朝(紀元前10世紀~2世紀)は、当時のエチオピアをも支配する一大王国として栄え、今もマーリブ地方に残る壮麗な神殿や巨大な灌漑用ダムの遺跡は、旧約聖書にあるシバの女王の伝説とともに私たちを古代への郷愁に誘います。また、シバ王朝の後のヒムヤル王朝(紀元前1世紀~紀元3世紀)の首都として栄えたサナアの旧市街や紀元2世紀頃から繁栄したハドラマウト地方のシバーム市街の高層建築群(今日、「砂漠のマンハッタン」とも称される)は、現在も人が住む生活空間としてそのまま残されており、イスラム以前からの文化を象徴する独特の建築様式による街並みは、UNESCOの世界遺産に指定されています。その他にも、未だ発掘途上の遺跡を含め、イエメンにはイスラム前、イスラム後の多数の歴史的遺産が残されており、まさに歴史の宝庫といっても過言ではありません。
イエメンは、16~19世紀にオスマン帝国の支配を受けますが、1918年に独立し、イエメン王国を樹立、その後、数次の反乱、革命を経て、1962年9月26日に共和制を宣言して「イエメン・アラブ共和国」(北イエメン)が誕生します。一方、南部は大英帝国が1839年以来アデンを支配し、1962年に11首長国を統合して「南アラビア連邦」を結成しますが、1967年に英国との間で独立協定を締結し、同年11月30日に「南イエメン人民共和国」(南イエメン)が誕生します。その後、両国間でしばしば武力衝突が発生しますが、統一への努力は続き、1990年5月22日に南北統一による「イエメン共和国」が誕生、1994年5月に発生した旧南北イエメン間の内戦も7月に旧北イエメン軍の勝利のうちに終了し、現在に至っています。なお、現在のアリー・アブドッラー・サーレハ大統領は、北イエメン当時の1978年から32年間、継続して大統領(兼国軍総司令官)の地位にあります。我が国との関係は、1938年5月にアル=フセインヤヒヤ・ビン・ハムード・アル=ディーン・フセイン皇太子が訪日し、ヤヒヤ・ビン・ハムード・アル=ディーン国王の親書を昭和天皇に奉呈されました。1960年代には、天皇陛下が当時皇太子としてアデンを訪問され、70年代に我が国は南北それぞれのイエメンと外交関係を樹立しますが、南北統一後、日本はいち早くイエメン共和国を承認(1990年5月23日)し、以来、両国の友好関係は多くの分野で緊密化しています。1999年3月と2005年11月には、サーレハ大統領が日本を訪問しました。

我が国は、米、英、独、蘭等の伝統的ドナーや湾岸協力機構(GCC)加盟国と並ぶイエメンの主要ドナー国であり、人材育成、保健・医療、社会・経済インフラ整備の分野を中心に、様々な援助スキームを活用して積極的なODAを実施しています。2007年から当地サナアにJICAの事務所も設置され、無償資金協力と技術協力を中心に我が国の対イエメンODAは年々増加傾向にあり、2009年度の対イエメンODAは総額50億円に上ります。両国の貿易・投資関係は未だに限定的ですが、2008年4月には両国のビジネス関係者の出席を得て当地サナアで「日・イエメン・ビジネス・ワークショップ」が開催され、イエメンのビジネス環境等に関する日本企業関係者の理解増進に大いに寄与したものと考えます。

両国間の友好関係と相互理解を促す上で文化交流の果たす役割は大きく、イエメンにおいても当大使館を中心に様々な文化交流事業を実施しています。これまでイエメンの教育、文化機関に対し文化無償等を通じてイエメンの文化遺産の保護、日本語学習の振興、日本の伝統文化の紹介、文化人招聘等の事業を展開しており、2007年からは毎年11月頃にイエメン文化省との協力により「日本文化週間」を当地サナアで実施し、非常に好評を博しています。両国の学術交流も様々な形で活発化しつつあります。

このように我が国とイエメンの友好関係は着実に発展しつつあり、当大使館としては皆様のご支援と協力を得ながら、両国関係の深化・拡大に引き続き努力していきたいと思います。最後に、アラブの最貧国としてイエメンは依然として多くの深刻な開発課題を抱えており、また、地域によっては、治安情勢が未だ不安定な状況にありますので、イエメンを訪問される方は、必ず海外危険情報をご覧頂き、安全管理に留意されますようお願い申し上げます。


2010年3月20日

特命全権大使 難波 充典

 

 

■大使館の住所、開館時間、休館日 

(1) 住所等

在イエメン日本国大使館

Embassy of Japan
Hadda Area, North of Hadda Water Distillation Factory,
Sana'a, Republic of Yemen

P.O. Box 817
Tel:(967-1) 423700 
Fax:(967-1) 417850
緊急連絡先:(967) 711121818(領事携帯)
(967) 711123737 (   〃  )
3

(2) 開館時間 (窓口業務)

午前7時45分~午後3時30分 (木・金の週休日及び祝祭日等休館日を除く)

 

 

(3) 休館日

(平成22年)

01月02日(土) 年始休暇
01月03日(日) 年始休暇
05月01日(土) 勤労者の日
05月22日(土) 統一記念日
07月19日(月) 海の日
09月07日(火)~12日(日) 断食明け大祭
09月26日() 革命記念日
11月03日(水) 文化の日
11月16日(火)~21日(日) 犠牲祭
11月30日(火) 英軍撤退記念日
12月07日(火) イスラム暦元旦
12月29日(水) 年末休暇

4 はイスラム暦に基づくため、ずれる可能性があります。

 

在イエメン日本国大使館